ミステリーペイシェント ~お忍びチェック~

2016年 1月 20日 水曜日

みなさま、はじめまして。初投稿のSassyと申します♪

入社前はこのブログを読んで、会社の雰囲気を想像していましたが、自分が投稿する立場になったというのは感慨深いです・・・。

さて、「日本のホテルやお店のサービスは素晴らしい、日本の消費者は世界一うるさい」とよく言われますが、サービス意識の向上は病院も他人事ではないようです。

今回は病院の奮闘(?)についてご紹介いたします。

患者さんのことを「患者様」と呼ぶことはすっかり定着しましたが、さらに患者や家族になりすました覆面調査員(=ミステリーペイシェント)が病院を受診し、安心して診察が受けられるか、満足のいく接遇かどうかのお忍びチェックをすることが一部の医療機関で自主的に行われています。
レストランなどでお客を装った調査員が、お店のサービスをチェックする覆面調査の病院版ですね。

これまでの病院は、「高圧的」、「冷たい対応」というイメージが強く、また、患者様は立場が弱く、遠慮を強いられる傾向がありました。

しかし、日本は開業医の数が多く、地域によっては病院乱立による患者争奪激戦区を呈している所もあります。
特に歯科医院はコンビニエンスストアより数が多く、また、虫歯の患者数も減少していることから、競争が激しいのが実情です。

このような中、選ばれる病院を目指して接遇に力を入れ、効果的な対策を模索するために覆面調査を依頼する病院が増えているのです。

例えば、患者様からの苦情が絶えないクリニックの院長が、原因究明のために依頼したり、職員の接遇向上に取り組むために、複数の病院の看護部が合同で依頼するケースなどがあります。

 

 

また、クリニックの中には複数回依頼し、シリーズでその調査結果を自院のホームページにアップしているところもあります。
調査結果が高評価ならクリニックの良い宣伝にもなりますし、また改善点を率直に公開することで、オープンで親しみやすいクリニックというイメージを与えることも期待できます。なによりも接遇向上に力を入れていることをアピールでき、患者様が病院を選ぶ時代と言われる中で、生き残り策のひとつとも言えるかもしれません。

調査機関は様々で、覆面調査専業会社やマーケティング会社、百貨店系列会社などがあります。
また調査員も専業調査員以外に元客室乗務員や主婦経験者など多岐にわたっていますが、いずれも顧客目線で、病院スタッフが見落としがちな困った点を指摘し、改善を促す一助となっています。

調査結果は「気軽に声かけできる雰囲気がない」、「無愛想で笑顔がない」、「スタッフがあいさつしない」、「言葉遣いや身だしなみの酷いスタッフがいる」、「待合室の隙間風が寒い」、「洗面所が汚い」、「院内に余分な物が置いてあって歩きにくい」等、細かいですが患者様にとっては重要な点ばかりです。

これらの結果を受けて、病院側の反応は「自分たちではマンネリ化して気付けなかったことを知った」、「声や表情を意識するようになった」等、客観的な意見に対する新鮮な驚きと改善意欲の芽生えが見られるとのことです。

中には、院長が知らない間に特定のスタッフによる、他のスタッフへのパワハラが発生し、それが原因で院内がギスギスした雰囲気になっていたことが明るみになったケースも報告されています。

自分もいつ患者の立場になるかわかりませんので、少しでも雰囲気が良く、過ごしやすい病院が増えると嬉しいですね。

ところで、わたしたちのようなコールセンターにも時々、「ミステリーコール」が入ることがあります。
常に適切な対応をしていれば、どんなに抜き打ちのミステリーコールであってもきちんと対応できます!
まさに「日頃の行いがものをいう」シーンですね。
初心を忘れずに、これからも一つひとつのお電話を大切に対応してまいります!!

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